やってはいけない個人情報収集
あなたは、むやみに個人情報を集めていませんか?
特に、社会人サークルや小さな教室などの主催者のかた、個人の氏名、生年月日や年齢、電話番号、住所、メールアドレスなど、これらの情報を目的もなく提供してもらっていませんか?そして意味もなく、もしくは良かれと思ってそれを他人に開示していませんか?
以前、私が所属していたある 社会人サークルでメンバーリストが配られたことがありました。そして、そのリストには住まいの最寄り駅も載せられていたのです。メンバーの一人は、そのことがきっかけで他のメンバーには知られたくなかった家庭の事情(その方は別居中でした)が知られるところとなってしまい、大変傷つき立腹されていました。
自宅の最寄り駅のような情報を本人の同意なく開示することは、本来許されることではありません。
しかし、このかたには申し訳ないのですが、これはまだましなケースです。
個人情報は、ストーカー行為、迷惑メールや振り込め詐欺などの犯罪に利用される可能性もあります。
「自分は大丈夫。きちんと収集した個人情報を管理できるから」と100%自信を持っていえるあなたは、おそらくいつか事故を起こします。
不必要に個人情報を集めることは、酔っ払い運転と同じです。たまたま何もなければいいですが、事故があれば大きなことになります。あなたは、責任がとれますか?
プライバシーポリシーを作ろう!
主催者は、ぜひプライバシーポリシー(個人情報保護方針)を文書で作っておきましょう。主催者側も個人情報保護の重要性を認識できますし、個人情報を提供しなくてはならないコミュニティのメンバーにも安心感を与えることができます。
プライバシーポリシーには、どのような情報を取得し、利用目的は何か、どのように情報を守るかなどを書いていきます。インターネット上にもたくさんサンプルや雛形がありますので、そこから自分のコミュニティにあったものを作っていくとよいでしょう。
そして、個人情報を提供してもらうときには、プライバシーポリシーを読んでもらい同意を得てから提供してもらいましょう。
今年、ある習い事の体験レッスンに参加したのですが、その申込用紙に住所欄がありました。 プライバシーポリシーは明記されていません。
先生に「住所は何に使うのですか?」と聞いたところ、そのような質問は初めてだったのかとても困った様子で、「本部に体験レッスン受講者の人数を連絡するので書いてください」という謎の回答を得ました。 受講者の人数の報告に住所は不要ですよね。
また別の教室の無料レッスンで同じ質問をしたところ、「え?書いてもらわないと教えられない」、そして「(住所は)何にも使わない」と言われました。
結局、どちらの先生もなぜ住所を書かせるのか、理由もわからないまま慣例的に書かせているのでしょう。個人情報を収集することの責任を、まったく意識されたことはないのでしょうね。
本当に必要な情報だけ取得してきっちり管理
最後に、「個人情報を集めなくてはならないときは、最低限の必要な情報だけを取得し、許可なく他者には開示しない」。これがベースであり、絶対ルールでもあります。
そして、個人情報を提供する側は、もし個人情報保護の基本理念を知らない団体から個人情報の提出を求められたら、にっこり笑って丁重にお断りするのがベストです。